2511号


「タク車停加重処分」訴訟で国・ワンコイン双方控訴

  • 近畿運輸局は16日、大阪・ワンコイン系の2社に加重して科した車両停止処分を取り消すよう命じた大阪地裁判決を不服として、大阪高裁に控訴した。勝訴した原告側も損害賠償請求が認められなかったため、翌日に控訴手続きした。高裁の初弁論は4月以降の見通し。規制緩和政策の下で規制強化を講じた行政通達の正当性が再び争点になる。タクシーをめぐる係争中の行政訴訟は東京交通新聞が調べたところ、全国で26件にわたっていることが分かった。車停や事業許可取消しなど不利益処分関係が半数を占め、今回の司法判断が他の事案に波及する可能性も出てきそうだ。

    係争中のバス・タクシー行政訴訟一覧 (国交省関係)
  • 被告 原告 地域 請求対象
    ◆本省 個人タク 東京 車内禁煙
    ◆運輸局
    北海道
    タク・団体 札幌 許可差し止め
    タクシー 札幌 最高乗務距離
    関 東 個人タク 東京 許可取り消し
    タクシー 東京 車停
    タクシー 東京 事業停止
    タクシー 東京 最高乗務距離
    タク申請者 栃木 不許可
    個人タク 神奈川 期限更新
    中 部 タクシー 愛知 最高乗務距離
    タクシー 愛知 車停
    近 畿 タクシー 大阪 車停
    タクシー 大阪 許可取り消し
    タクシー 大阪 最高乗務距離
    タクシー 大阪 最高乗務距離
    貸切バス 大阪 許可取り消し
    タクシー 大阪 最高乗務距離
    タクシー 大阪 運賃
    タク申請者 大阪 不許可
    タクシー 大阪 許可取り消し
    タクシー 大阪 許可取り消し
    タクシー 大阪 車停
    タクシー 大阪 運賃
    個人タク 大阪 期限更新
    タクシー 奈良 車停
    中 国 バス利用者 広島 指導・監督
    タクシー 鳥取 車停
    運転代行 鳥取 料金
    九 州 タクシー 福岡 最高乗務距離
※ 全国29件(バス2件、タクシー26件、運転代行1件)
(注)2月2日時点、東京交通新聞調べ

個人タクの譲渡試験、東京もまさかの年2回に

  • 全国78営業区域別の試験回数と法令試験月
  • 運輸局 回数 法令試験月 営業区域(交通圏)
    北海道 2回 5月(実施せず) 札幌
    1回 小樽市 函館 旭川市
    室蘭市 苫小牧 釧路
    帯広 北見
    東 北 2回 5月(実施せず) 仙台市
    1回 盛岡 青森 八戸 福島
    郡山 秋田 山形
    北陸信越 2回 7月(実施する) 新潟 金沢
    1回 長野 松本 富山
    関 東 2回 5月(7月実施) 特別区・武三 京浜
    1回 北多摩 南多摩 県央
    千葉 京葉 東葛
    県南中央 県南西部
    県南東部 中・西毛
    宇都宮
    中 部 2回 7月(実施する) 名古屋
    1回 東三河南部 西三河北部
    静清 浜松 沼津・三島
    岐阜 伊勢・志摩 福井
    近 畿 2回 5月(実施せず) 大阪市域 京都市域
    神戸市域
    1回 北摂 姫路市 大津市
    奈良市 和歌山市・海南市
    中 国 2回 5月(7月実施) 広島 岡山市
    1回 呉市 福山市 倉敷
    宇部市 岩国市
    下関市 周南
    四 国 1回 高松 徳島 松山
    高知
    九 州 2回 5月(実施せず) 福岡
    1回 北九州 久留米市
    大牟田市 佐賀 長崎
    佐世保市 熊本 大分市
    別府市 宮崎 鹿児島市
    沖 縄 1回 沖縄本島
※ 各運輸局の発表を東京交通新聞がまとめた。11月は全区域で法令・地理試験実施。法令試験月は年2回区域の11月以外の試験。
( )内は2012年の予定

東個協は「点数制」を一部緩和

  • 東京都個人タクシー協組は13日、理事会で不適正営業の是正に向けて実施している委嘱指導員・不適正営業点数制度や、懸案となっている組織問題など諸課題について議論・審議し、点数制度では、初回の違反に限り点数の上限を15点に緩和。組織維持については、本部が後方支援していく方針を示した。

関東運輸局が定例記者会見で「重大事故続発で非常に憂慮」

  • 関東運輸局は15日の定例記者会見で、先月、神奈川の事業者が起こした戸塚料金所での横転事故と1年4ヶ月の間、無車検運行していた千葉の事業者の処分について詳細を報告した。
    同局技術安全部によると、神奈川の男性事業者(60)は、先月27日午前1時半ごろ、横浜新道下り線戸塚料金所で、実車中に同所分離帯に乗り上げ、横転しながら通過。乗客に軽傷を負わせた。事業者に怪我はなかったが、シートベルトが不適切な装着だった。かなりの速度で料金所に入ったが減速していなかった。健康起因や車両の不具合などの可能性は低く、事業者は「ボーッとしていた」と話しているという。技安部は発生原因を引き続き調査するとしている。
    同局監査指導部によると、千葉・京葉交通圏の男性事業者(52)は1年4ヶ月の間、無車検で運行していた。昨年の期限更新時の提出資料で発覚した。同事業者は「経済的な理由で費用を工面できなかった」としているという。監査指導部は確信犯とみて加重処分。その他の違反と合計して150日の車両停止とした。同部では1年4ヶ月の長期間車検を切らし営業行為を繰り返していたのは初めてのケースとしている。今後、改善状況を確認していくという。
    局長は「最近、個人タクシーの重大事故が多い。業界幹部は『安心、安全、快適』を周知徹底しているが、浸透していない。非常に懸念している」と強調した。無車検事業者については「人の命を預かるようなサービスを提供する資格はない。これが150日ですんでしまうというのは個人的にはルールが甘いという気もする」との見解も示した。
    その上で同局長は「個人タクシーは法人で10年間修業した優秀な方々が、重大事故を続発するようでは信頼が揺らぐ。非常に憂慮している」と述べた。