2523号


バス・タクシー法令違反に厳罰化方針

  • 18日の衆院国土交通委員会で、関越自動車道・高速ツアーバス死傷事故問題をめぐり集中審議が行われた。国土交通省の中田徹自動車局長は一連の答弁で「規制を守らせることに全力を尽くし、厳罰化を含め安全対策の実効性を高めていく」と延べ、バス・タクシー事業者の行政処分基準を一段と引き上げる考えを示した。与野党6氏が質問に立ち、関西大学の安部誠治社会安全学部教授らが参考人として出席、即時の事業許可取消し・刑事告発や参入規制の強化などを求める発言が相次いだ。「新高速乗合バス」制度への移行措置には期待感が高かった。

新潟タクシーカルテル問題「国の指導に注文」

  • 18日の衆院国土交通委員会で新潟のタクシー運賃カルテル問題が取り上げられた。国会でのやり取りは初めて。鷲尾英一郎議員(民主)が「自動認可運賃や減車の対策など、監督官庁として独占禁止法に注意するよう、業界を十分指導すべきだった」と国交省の手法に注文をつけた。
    中田徹自動車局長は「タクシー特措法施行当時、北陸信越運輸局は独禁法の適用除外になるとは説明していない。減車も運賃の適正化も事業者間で共同行為をすることは独禁法上問題があるのは当然のことで、申し上げるまではなかったと推察する」と答えた。
    昨年1月の公正取引委員会の立ち入り検査後、2月に「留意点」通達を出した点については「適正化・活性化の取り組みそのものが否定されているのではという不安が関係者の間で広がっていた。払拭するために通達を出し、念のため、独禁法に違反しないよう注意奮起した」と述べた。
    鷲尾氏は「規制緩和の是正にもかかわらず、国交省の指導は適切だったのか。責任の一端を感じて欲しい」と求めた。公取委の出席はなかった。

広島で「運転者証偽造」初の起訴

  • タクシー運転者登録制度の拡大地域に2008年6月に指定された広島交通圏で車載が義務付けられた運転者証を偽造し乗務させたとして、広島地検は16日、大福タクシー役員・秋山広容疑者(63)をタクシー業務適正化特別措置法違反と有印公文書偽造・同行使の罪で起訴した。系列のサンヨー交通と同社を法人ぐるみの容疑でも継続捜査中だ。指定地域拡大以降、無登録乗務員での起訴は初めて。中国運輸局広島運輸支局は捜査終了後、特別監査に入る方向だ。特措法改正でサンヨー交通のある広島市と大福タクシーのある廿日市市が指定地域に追加された。広島では運転者登録機関として広島県タクシー協会が運転者証を発行。指定地域で営業する場合、登録料1人3400円、2日間講習同6000円が必要となる。サンヨー交通は97年3月創業後の同年5月に広島県タクシー協会に加入。系列の大福タクシーは規制緩和後の10年8月創業だが協会非加入。広島県警と廿日市署によると昨年、広島県タクシー協会への登録がない男性乗務員をサンヨー交通で乗務させ、運転者証をカラーコピー機で協会発行証と似せて偽造、車載して営業した疑い。運輸局や広島県タクシー協会は「運転者登録制度への対応は説明会などで周知してきた」としている。

関運局「重大事故再発防止」を論議

  • 関東運輸局は来月25日に開催する関東地区事業用自動車安全対策会議で、貸切バスとあわせて個人タクシーの安全対策を中心テーマに論議する。17日の定例会見で神谷俊広局長が明らかにした。昨年から個人タクシー事業者の重大事故が多発していることを踏まえた対応で、個人タクシー事業者代表の出席者から再発防止に関する報告を求める。会見では4月27日と5月9日に個人タクシー事業者が民家や店舗に突っ込む事故を起こしていたことも報告された。
    野津自動車技術安全部長は個人タクシー事業者が起こした直近の事故として4月27日に東京都葛飾区で民家に突っ込んだ事故と今月9日に横浜市青葉区でパチンコ店に突っ込んだ事故が発生したと報告。事業者はいずれも70歳。「葛飾区の事故については事業者がアクセルとブレーキを踏み間違えたと供述、横浜市の事故は車が急加速したと話しており、詳しい原因は調査中。横浜市の事故は実車中で、乗客が軽傷を負った。両件ともに自動車事故報告規則上の報告義務はない事故だが、団体から自主的に報告があった」と説明した。