2634号


タク特定地域、まだ先見えず

国土交通省の自動車局長は7月31日、定例会見で、改正タクシー特措法の「特定地域指定基準」の策定作業と指定エリアに関し、「立法者、規制改革会議、全国ハイヤー・タクシー連合会など関係方面と丁寧に一生懸命調整を進めている。具体的なスケジュール感を言える段階ではない。見守ってほしい」と述べ、依然として見通しが立っていない状況を示した。さらに局長は、「運転者の賃金を効果的に引き上げるという議員立法の趣旨、客観的で今までよりも厳格な基準を設定するとした衆参両院の付帯決議、安易な指定が行われないよう慎重に基準を設定すべきとした規制改革会議の意見、これらを尊重しながら検討を進める」と、従来の見解を繰り返した。今月未予定の2015年度予算の概算要求に向け、同局長は「基本的な考え方として、人口減少し、超高齢化する地方の創生と成長戦略の推進が柱になる。安全と利用者利便の確保は引き続き重要」とした。税制改正要望では「特例措置の期限を迎えるエコかー減税やASV関係、バリアフリー車両などは延長し、車体課税は自動車取得税の廃止など昨年の税制改正大網を踏まえる」と述べた。


都内2団体の健康起因事故防止の検診率が問題

個人タクの健康診断の受診率は各支部の取り組みもあり比較的高い水準だが、再診の判定を受けた事業者が再診に行かない例もあるという。本人が気付かないうちに進行し、健康起因事故につながるSAS(睡眠時無呼吸症候群)や認知症を早期発見するためのスクリーニングなどを業界では実施している。しかし、東個協のSAS検査は6人、都営協の認知症検査は10人弱しか利用していない。個人タク事業者は自己管理が基本だが、無理をする例も多い。今年3月に廃業した都営協の事業者は、2度の健康起因事故を起こした。そのうち1件は、支部で体調不良になり救急車が呼ばれたが、その場で治まったため救急車に乗らず、事業者本人が「大丈夫」とその日に営業し、挙げ句に事故を起こした。収入の確保などから、無理に営業しようとする事業者に、業界では注意するよう呼び掛けている。事故を起こす人は何度も起こす傾向があり、中でも健康問題を抱える事業者は治療・改善が無い限り、事故と隣り合わせの状態が続く。都内個人タク幹部は「健康起因の事故を起こす人ほど検査や治療を避ける傾向がある。治療を受ける人は事故を起こす前に改善している」という。


都営協が偽三ツ星問題の使用状況チェック

都営協は7月29日、支部役員研修会を開いたが、関東運輸局自動車交通部旅客二課長が個人タク問題で講演、"偽マスター問題"について「大きな問題だと思っている。いつどういう状況でこの制度を始めたか個人の皆さんはしっかり考えて受け止めてもらいたい」とした上で「マスターズ制度の原点をもう一度確認し、自覚を持った対応を」と念を押した。都営協の理事長は「個人タクの不祥事が起きるたびに通達をもらっている。通達が多く、対応・反応があまりにもよくないと行政も気にしている。通達への対応をしっかりしないとならない」と強調した。東京タクシーセンターによるモニター調査結果で個人タクの評価が低かったことに関して「個人はレベルアップする必要がある。あいさつなどをしっかりするよう組合員に伝えてほしい」と話した。同副理事長はマスター不正表示に関し、なぜ三ツ星シールが出回っているかについて「毎年12月1日に二つ星から三ツ星になる人にシールを届けているが、着用後に役員がしっかり確認していない可能性もある」と話した。都個協からチェックするよう連絡が来ているので、役員は今後正しい使用をしているかチェックしていく。


個人タクシーの試験回数が全国一律3回に

個人タクシーの事前試験制度と譲渡譲受試験の回数増加が現実味を帯びてきたようだ。全個協関東支部の支部長は7月31日の役員研修会で、事前試験制度と譲渡譲受試験の回数増加に触れ、「来年度には実施される見通し」と述べた。また都営協理事長は7月の理事会で「来年4月1日に実施されるだろう」とみている。この件について関東運輸局では「来年度初めに予定」としている。事前試験の申請要件は個人タクの申請資格と同等程度。合格証の有効期限は当初1年の予定だったが2年となる見通し。認可処理期間は2〜3カ月とみられる。試験回数の増加は全国一律に3回となる予定だ。行政事務の合理化から譲渡譲受試験回数が全国的に減らされたが、業界の要望が入れられた形だ。