2696号


ライドシェア 風雲急

全国ハイヤー・タクシー連合会の会長は4、5日の両日、自家用車ライドシェア(相乗り)の導入を希望する京都府京丹後市の市長、兵庫県養父市の市長と相次ぎ会談し、当地の公共交通の事情をヒアリングし、互いの理解を深めた。会長は「議論のスタート台に立った。タクシーでカバーできる場所もある」などと話した。9日の自民党タクシー・ハイヤー議員連盟の総会、11日の全タク連事業者大会に報告し、タクシー業界としての新たなスタンスを固める様相。新経済連盟が制度設計案を示したことで、国土交通省など政府部内での検討が慌ただしくなってきた。


幕張で無人運行タクシー提案

千葉市は10月30日、幕張新都心地区でのドローンによる宅配や無人運行タクシーの実証実験など先端技術による取り組みを盛り込んだ国家戦略特区を内閣府提案した。東京五輪の一部競技が開催される同地区を、先端技術を活用した未来都市としてアピールすることで、国際競争力の強化や市民生活の向上などにつながるとしている。先端モビリティの1つとしてロボットタクシーの無人運行を掲げている。公道上での無人・自動走行を可能とする規制緩和が必要な点が課題である一方、新都心内のアクセスや回遊性の向上といった効果を期待している。


銀座乗禁地区へ東運支局が監視

一部の悪質事業者が個人タクシーの信用を地に落とす−−東京・銀座の午後10時から乗禁地区規制が始まる。先月、東京タクシーセンター指導員に対する個人タク事業者の暴言・暴行事件が発生。事態を重くみた関東運輸局東京運輸支局は先月29日、現場を緊急監視した。東運支局からは支局長、次長ら6人の監視団が東京タクシーセンターとともに現地調査した。
午後10時過ぎに難波橋付近、交差点近くに停車中の実車表示の個人タク事業者を発見。乗客の姿は見当たらない。指導員が声を掛けると、同事業者は運転席の窓から答えた。「お客さんが飲みに行っていて、待っていろと言われた。いつ帰って来るか分からないので動けない」。同事業者は数年にわたり同一行動を繰り返していることが分かった。
同10時45分、土橋付近。指導員らに声を荒げる別の個人タク事業者の姿。同事業者は乗り場無視の常習犯だった。この時、2度目の乗り場無視の指導を受けていた。「前の交差点が詰まっていたから停まっていた。アホみたいに2回もやるか」と否定。怒りの矛先は監視団にも向かい、乗禁地区規制自体に疑問を投げた。
不適正営業を繰り返す事業者を所属団体が除名しても根本的な解決にはつながらないとみられている。前述の事業者2人は現在、無所属で団体の手は届かない。だが無所属事業者にもきちんと営業している人もいる。個人タクシー不要論が台頭する前に、組織への所属・無所属に関わりなく、『日々努力を続ける大勢の優良な個人タク事業者』を守る仕掛けが今、強く求められている。